暑い夏。
お酒がおいしい季節ですよね。
20代女性の飲酒者の割合は、40年前から3倍以上も増えたそうです。
お酒の最新研究から、お酒を大量に飲むことは「老ける毒」で、加速度的に年齢をとっていくことがわかってきたそうです!
2017年7月6日放送の「美と若さの新常識」では、「お酒は”老ける毒”!若さを守る対策術」と題して、アルコールへの対策術が紹介されました。
これが若さを守るお酒対策だっ!
※緑色は医師や専門家の発言です
目次
アルコール依存症チェック
スタジオゲストの高橋真麻さん、古閑美保さん、遠野凪子さん、司会のフットボールアワーの2人の1週間の飲酒量を紹介。
「こんなにたくさん飲んでいる方が集まっていることに、びっくりしました。外来に通っている人の平均よりも多いです」
気になるのはアルコール依存症の恐れ。
簡単にチェックできるのが、WHO(世界保健機関)が作成した「AUDIT」というテスト。
(AUDIT=Alcohol Use Disorders Identification Test)
項目は全部で10問。
40点満点で、判定の基準はこちら。
「国によって多少違うが、8~14点は飲みすぎ、15点以上はアルコール依存症の疑いがある。ヨーロッパは20点以上」
「アルコール依存症とは、アルコールが身体から抜けないような状態が続くということ。適量を超えて飲んでしまうことがよくあるのもアルコール依存症」
”お酒は百薬の長”はまぼろし?
お酒とつきあう大原則を教えてくれるデータがあります。
男性の1日に飲むお酒の量と死亡リスクの関係を示したグラフ。
1.0のラインが、お酒を飲まない人の死亡リスク。
お酒の量が増えると、死亡リスクが急速に上がっています。
死亡リスクが一番低いのは日本酒1合、純アルコール約20g。
こうしたデータを背景に、国がすすめる男性の純アルコールの適量は1日約20g、女性は1日約20g未満となっています。
この純アルコール20gを、お酒の種類別で見てみると、
ビール・・・500mlの中ジョッキ1杯(1週間で7杯)
日本酒・・・1合(1週間で7合)
ワイン・・・グラス2杯(1週間で14杯)
では、適量を超えると体にどんな影響を与えるのでしょうか?
アルコールは主に腸で吸収され、肝臓に送られます。
肝臓では分解酵素①によって、アセトアルデヒドという物質に変わります。
さらにそのあと、分解酵素②によって、無害な物質へと分解されます。
最終的には水と二酸化炭素になって、体の外へ排出されます。
このお酒の分解ルートの途中で生まれたアセトアルデヒド。
この処理が間に合わないと、全身を駆け巡ることに。
顔が赤くなるのも、アセトアルデヒドが血管を広げる作用があるからです。
しかし、顔を赤くする作用は、アセトアルデヒドが体に及ぼす影響のほんの序の口にすぎません。
恐ろしいのは発がん性。
とくに食道がんが、アセトアルデヒドの影響を強く受けます。
さらに、飲酒自体も肝臓がんや大腸がんなど、ほぼ全身に影響します。
分解酵素①と分解酵素②の能力は遺伝子で決められており、生涯変わることはありません。
自分の分解能力に関わらずたくさんお酒を飲んでいると、そのぶん死亡リスクが高くなります。
というわけで、スタジオゲストの一週間の適量はこれくらい。
「女性の場合は肝臓も弱いし、乳がんとかも多くなっているので、男性の3分の2までが適量になる。
適量の範囲内であれば、むしろ飲んでいい影響もある。例えば動脈硬化が起きにくいとか、HDL(善玉コレステロール)が上がるとか寿命を延ばす効果がある」
スタジオゲストのアルコール分解能力は?
高橋さん、遠野さん、古閑さんは、実は「健康リスクの高いタイプ」でした。
「アセトアルデヒドが体にたまりやすいタイプの人でも、だんだん慣れるにしたがって飲めるようになる。
本来アセトアルデヒドの分解が弱いのにお酒を飲んでいる人は、体の中でアセトアルデヒドの悪い作用が働きやすい。
とくに食道がん、あるいは口腔咽頭がんのリスクが、それ以外の人に比べて7倍くらい高くなる。
(度数が)濃いアルコールを飲んでいる人は、食道がんが危ないので毎年チェックしないといけない」
「顔が赤くなる人は、普通はアルコール依存症になりづらい。でも古閑さんは赤くなり方が弱い。
本来赤くなるはずなのに赤くなり方が弱いのは、アルコールの分解が遅いので、(我々の研究からいえば)実はアルコール依存症に近い」
フットボールアワーの2人は分解能力が強いという結果。
いくらでも飲んでもいいの?
「逆です。お酒をたくさん飲むから、結局肝臓などを悪くする人はここのグループの人が一番多い」
肌を老けさせる”サビとコゲ”
アルコールが美と若さにどう影響を与えるのか。
岐阜大学、医学部。
マウスの実験。
アルコールを与えないマウスと、2週間毎日アルコールを与えたマウス。
人間に換算すると毎日ワイン1本くらい。
2週間後、マウスの血液を採取、分析。
この数値は過酸化水素の量。
この過酸化水素が身体に及ぼす影響とは?
培養した人間の細胞が入ったケースに、大量の過酸化水素を加えました。
すると、細胞が次々と色を変え、次第に動きが鈍くなっていきます。
過酸化水素によって、細胞がダメージを受けたのです。
「(細胞が)死んでいってるね・・・」
ダメージを受けた細胞は、最終的に全滅してしまいました。
これが、体が酸化してサビるということなのです。
サビが引き起こすのは、お肌のシワ。
健康な肌の下には、コラーゲン繊維などが網のように張り巡らされ、下から支えています。
しかし、過酸化水素が肌に増えると、コラーゲン繊維を攻撃し、皮膚が陥没。
その部分にシワが生まれてしまうのです。
アルコールの分解からできたアセトアルデヒドが肝臓の細胞に作用して、活性酸素という物質を生みだします。
その活性酸素は、ある酵素と反応して過酸化水素になり全身へ。
過酸化水素は細胞をサビつかせて死滅させてしまうのです。
「アルコールを大量に飲むということは、体を老けさせる毒である。(飲酒が)一定量を超えると若さを失い、老化を進めてしまう。当然美容の面の皮膚に関しても、加速度的に歳をとっていく」
さらにもう一つ、アセトアルデヒドがもたらす老化があります。
そのキーワードは”コゲ”です。
実際に焦げた食パンを指で押してみると、弾力を失っていますよね。
これと同じことがお肌でも起こるのです。
お肌にとってのコゲとはAGEという物質。
このAGEは、なぜお肌の弾力を失わせるのでしょうか?
肌の下にあるコラーゲン繊維は、ベッドのスプリングのように肌に弾力を与えてくれます。
しかし、体内のAGE量が増えると、コラーゲン繊維にべっとりと絡みつき、この弾力を奪っていきます。
体を焦げさせるAGEは、お酒で体にたまってしまいます。
アセトアルデヒドが体内のたんぱく質と結合することで、AGEが生まれてしまうのです。
過酸化水素によるサビ、AGEによるコゲ。
この2つが、お酒は老けると言われる所以なのです。
AGEで老化チェック
お酒が大好きだというお笑い芸人のツジカオルコさん34歳。
肌のAGE量を年齢で換算する装置で測ると、68歳!!
「アセトアルデヒドそのものも、細胞に悪さをするし、アセトアルデヒドからできたAGEもお肌に障害を与える。肌だけじゃなくて、頭も神経も体のすべてに血液中に回っているから、ある時期にガクッとくることはあり得る」
スタジオで、ウォッカが大好きな遠野さんのAGE量を計測。
遠野さんは37歳ですが・・・AGE年齢はなんと84歳!!
「普段の飲む量が影響していると言わざるを得ない。ラットの実験では、アセトアルデヒドからできるAGEは、4週間くらい禁酒させると肝臓から消えていく。だからお酒をきちっとやめたり、今の量の半分の減らしたりすると、下がっていく」
脳がブラックアウト
お酒で記憶がなくなった経験が多い人は要注意です。
記憶をなくすほどのお酒は、脳に大きな影響を与えてしまっている可能性が大きいのです。
国立病院機構、久里浜医療センター。
「お酒をたくさん飲んで、次の日にお酒からさめたあとに記憶がない状態をブラックアウトと言います。ブラックアウトを引き起こすようなお酒の飲み方は、脳の神経細胞が壊れる。その結果、脳がうまく働かなくなってくるとか、脳の萎縮が起きてくる」
アルコール依存症患者の脳の画像。
色が濃くなっている部分は、脳が委縮してすき間が生まれてしまった部分。
この患者は、大量のお酒を飲んで、わずか5年間でここまで脳が委縮してしまったのです。
「記憶力が下がるとか、前頭葉は理性をつかさどっているので、理性が効かなくなってくる可能性もある。意欲も関係してくるので、物事をやろうと思っても、意欲が出てこないとか、やる気が起きないとか、人間らしさが少しずつ失われてしまう可能性はあるかもしれない」
ツジさんの脳は大丈夫なのか?
MRIで検査したところ、しっかり詰まっていました。
カオルコさんの脳は委縮していませんでした。
「記憶がなくなるとか、人格が変わるような飲み方は決して勧められない」
「ブラックアウトは女性が起こしやすい。濃いお酒を急速に飲むと、アルコールの血中濃度が急激に上がりやすくなり、ブラックアウトを起こしやすくなる」
お酒に強くなるカラクリ
キーワードは「CYP2E1(シップツーイーワン)」。
分解酵素の強さは生涯変わらないハズ。
なぜお酒が強くなったと感じる人が多いのでしょうか?
お酒を分解するルートには、特別なルートがあったのです。
CYP2E1は、誰でも持っている分解酵素です。
お酒を飲めば飲むほど増えるので、飲み始めた若いころと比べてずいぶん強くなったと感じるのは、 CYP2E1のおかげだったのです。
「CYP2E1で分解されると、もちろんアルコールからアセトアルデヒドができるが、その際にフリーラジカル、活性酸素を同時に作ってしまう」
先ほど紹介した細胞をサビつかせ、老化を招くおおもとが、活性酸素。
つまり、お酒を飲んでしだいに強くなっていった人は、美と若さを犠牲にしてしまっていたのです。
「CYP2E1は他の薬も分解する。お酒を飲む人は麻酔はかからない、なかなかかかりにくい。麻酔を分解するのも CYP2E1。
CYP2E1 は、2週間くらいお酒を断てば、半分くらいに減ってくる。普通の人が50くらいだったら、酒飲みの人は1000くらい。でも1週間くらいすれば下がってくる」
適量を守るコツは飲酒レコーディング
適量を守るコツは、日記を書くこと。
そうすることで、お酒の量を意識して上限を超えないようにする。
「3合飲んで2日空ける、3合飲んで2日空けるという飲み方でもいい」
休肝日を設けて、1週間の総量の帳尻をつけるのでもいい。
「24時間、48時間アルコールを分解して、アセトアルデヒドを分解する肝臓を休ませてあげる。2~3日空ければ CYP2E1が増えるのを抑えることができる」
真麻さん
「数種類のお酒をちゃんぽんして飲むのは酔いやすい?」
「酒の種類が変わるので、味が変わる。新鮮さを覚えて、飲む量が増えてしまう。混ぜることが悪いのではなくて、飲む量が増えるため。
一般的に同じ醸造酒でも、色がついているほうが二日酔いがひどい。赤ワインと白ワインを比べると、赤のほうが二日酔いになりやすい。その分だけいろんな成分が入っている」
体をいたわるおつまみとは
お酒の定番のおつまみと言えば、から揚げ、ソーセージ、フライドポテトなどアブラに偏ったおつまみが多い。
実は、大きな問題が!
大量にお酒を飲んだとき、肝臓でアブラを分解する脂肪酸の作用が抑えられてしまうのです。
肝臓に脂肪がたまることで引き起るのは、脂肪肝。
進行が続けば、肝硬変。
さらには肝臓がんにもつながります。
「お酒に合う食べ物は、比較的脂質が多い。アブラっぽいものが多かったり、味付けが濃いものが多いので、他に野菜などを同時にとるようにする」
お酒に合う野菜といえば、枝豆。
枝豆などの食物繊維が多い食材は、アルコールの吸収をやわらげ、さらに豊富なたんぱく質は肝臓への働きに期待ができるといいます。
スペシャル枝豆料理を紹介。
エリンギはキノコの中でも食物繊維が多い。
ドレッシングにはみじん切りにしたキウイを使う。キウイにはビタミンCやビタミンEが含まれ、活性酸素の除去が期待できる。
トマトのリコピンもアルコールの吸収を穏やかにする作用がある。
枝豆を納豆に見立て、食物繊維を多く含む、ヤマイモやオクラ、めかぶなどのねばねば食材を使った。
<最後にスタジオの医師からアドバイス>
お酒に強い人ほど気をつける
ちょっとずつお酒を減らす
いいお酒をゆっくり味わう
ちゃママ感想
飲みすぎが肌を老化させていたなんて!しかも「加速度的に」って!
休肝日を作るのは大切ですね。
そして適量は飲んだほうがいいんですね。
わたしは息子が3歳を過ぎてからかな?
ほとんど晩酌をしなくなりました。
今は月に1回、ビール(350ml)を1缶飲むか、氷結のシャルドネスパークリング(350ml)を1缶飲むか?
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もともとは、ビール、日本酒、ワイン、ウィスキー、芋焼酎など、なんでも飲めちゃう人なんだけどw
量より質になったというか・・・
いい料理といいお酒があれば絶対飲みまーす♪
ん?自分の料理だから飲む気にならないのか?…Zzz…