こんにちは、ちゃママです。
ということを知り、なるべく本に触れるようにしてきたわが家。
なんと、その読書に関して、
というのです。
つまり、
語彙を増やして読むスピードを上げるという意味で読書は有効ですが、文章を読み解くには練習が必要で、読書量と読解力は比例しないのだそうです。
そこで、読解力とはどういうものなのか、上手に身につけるためにはどうすればいいのかという悩みが出てきました。
解決するべく、図書館で借りた齋藤孝さんの本を読みました。
まとめきれないくらい「なるほどっ!」と思ったところが多かったのですが、ポイントだけ紹介したいと思います。
目次
読解力の必要性
読解力とは、読み解く力。
教科書やテストの文章だけでなく、先生の発言、友だちとの会話、メールの文章、その場の空気など、実生活のあらゆる場面を読み解くことで、文章や状況が正しく理解できる。
いまは一人が処理しなくてはいけない情報量が莫大なので、それをさっとつかみ取るのも読解力。
”周囲の状況や相手の顔色を読む能力”と、”自分の意見をそのつどしっかり持って効果的に伝える”という二つのことを支えているものも読解力。
絵を見ると頭の中で絵にする必要がなくなるが、活字という言葉から頭の中にさっと絵が浮かぶことが大事。
読解力というのは、イメージ力でもある。
読解力は、持って生まれたものではなく、これまで訓練してきたかどうか。
実力をつけるには練習が必要。
この力を身につけるには、早ければ早いほど力に磨きがかかるし、その先の人生がうまく回るようになる。
読解力は親次第
小学生は、母国語の語彙が話し言葉から書き言葉に移行するため、読解力を身につけるための最初の一歩となる貴重な時期。
言語能力を高めていくためには、書き言葉を大量に仕入れる必要が絶対的にある。
それが読むということ。
子どもの能力を開花させるにはトレーニングが必要で、そのトレーニングをするには、コーチ(親)が必要。
読書は、書き言葉を仕入れて読解力をつけるためのトレーニングとして非常に効果がある。
読書の絶対量というのが非常に重要になってくる。
小学生のときに言語能力を高めておくと、感情も安定する。
感情というのは反射のようなものだから無理に抑えることはできないが、それでもその感情を論理的に整理して、これは自分にとって嫌なことだからこれ以上考えてもしょうがないなとか、判断できるとできないとでは、物事への対応が大きく変わってくる。
一種の整理能力。
情緒というのも、実は知性によって安定するもの。
要約力をつける
読解力の基本は、文章の一番言いたいことをつかまえる力。
この話はどういう話なのかということ。
これを要約力と言う。物語で言えば、あらすじ。
要約は、誰が読んでもだいたい同じでなくてはいけない。
「何が書かれているのか」プラス「この話にはどういう意味があるのか」。
人生で役立つ読解力というのは、客観的な理解とある種の主観的な読み込み、この二つを両輪のように回していくもの。
「ほかの人の考えることはわかります。そのうえで、自分はそれ以外の読み方をします」というのが、真に読解力があるということ。
親のすべきことは、これをつねに子どもたちに意識させて、その二つをきちんと言える練習をさせること。
要約力を伸ばすコツ
子どもの話し方は、親の話し言葉がきちんとしているかでわかる。
”読書は読み聞かせや音読から”と言うが、字面を追うこともとても大切。
読み聞かせも、きちんと子どもに字を追わせながら読んであげる。
黙読は、実はけっこう読み飛ばしをしてしまう。
黙読で何度も読むよりも、繰り返し音読することで、細かいところまできちんと記憶できる。
音読でストックしたら、次は引用や再生、つまりアウトプット。
これができないと、知識とは言えないし、力もつかない。
「この話は何が言いたかったのか」という要約力、あらすじを話せる力をつけることが目標。
最初は親のほうからいろいろなことを質問することによって、再生のきっかけを作ってあげる。
要約をさせるときは、「あなたはこのときどんな気持ちだった?」「自分はどう思った?」という質問はNG。
これは解釈や感想であって、要約ではない。
あくまでも「どんな話だったか」をクリアにまとめる。
きちんとあらすじを言えるようになったら、次は短くまとめる練習をする。
1分、15秒などストップウォッチで時間を計る。
この要約力がつけば、テストでも「この問題の言いたいことはこうだ」とわかるし、学級会でも「あなたの言いたいことはこういうことだ」とズバリ言うことができる。
オススメの読書法
おすすめしているのは、AB読書法。
とにかく、いろいろなことを比較してみる。
登場人物の性格でもいいし、前後で話が変わったところでもいい、あるいは、人の気持ちがどういうふうに変わったのかを比較してもいい。
こういう、AとBという二つのものについて、比較をし、変化を見つけることがとても大事。
読解力をつける方法まとめ
読解力をつけるには、
- 名作を音読する
- あらすじを言う
- 本に直接書き込んで読み解いていく(AB読書法)
- 感想を言ってみる
この4つを、とにかく繰り返すこと。
それも、数冊を数回といったものではダメで、やはり相当の数の名作を繰り返し読むことが必要。
親は「まずは5回音読してみよう」とか「この問題集を3回やってみよう」など、可能な数字から提案する。
こうした具体的な数字を出して指示をしたほうが、子どもは達成感が出るし、親も褒めやすい。
そうしていくうちに、短時間に一定の量の本を読める力、書いてあること言いたいことは何なのかを的確な言葉で要約できる力、それに対して自分なりのコメントを正しい言葉で表現できる力、ひいては人の気持ちが読めたり、それに対して自分が何を言うべきかがわかったり、自分自身の勉強や仕事の仕方を読めるようになったりと、素晴らしい力が次々と身についてくるはず。
読解力は質のいい名作を読んで蓄積されるものであり、それが一定量を超えれば、自分の中に質の良い読解力、生き抜く力が必ず身につく。
ちゃママ感想
本の中では、名作を読むことを強く勧めていて、どうして名作を読むのがいいのかということも詳しく書かれていました。
そして、小学生でとくに音読に向いている作品や齋藤孝さんの著書「ゼッタイこれだけ!名作教室(全10巻)」などが紹介されていました。
読解力は、算数の文章問題など他の教科でも必要な力ですよね。
息子はまだ名作と呼ばれるものをあまり読んでいない気がします。
そもそもわたし自身が、名作を読んできませんでした…。
自宅では、少しずつ名作に触れていこうと思いました。
この本には、親が子どもにできる声のかけ方、AB読書法のやり方などが具体的に書かれていますので、一読するのがオススメです!
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