【レポ】関ジャム 完全燃SHOW「勝手にミスチル論」




こんにちは、ちゃママです。

不定期で、育児に関係ないことも書いていますw


実はミスチルが大好きなわたし。

昨夜の番組に感激したのでレポ書きます!


2017年7月9日放送関ジャム完全燃SHOWは、「勝手にミスチル論!モンスターバンドの功罪を語る!」と題して、音楽のプロがミスチルの功罪を勝手に討論しました。

プロ目線で見た、ミスチルのスゴさ、影響力、罪とは??

目次

ミスチルは影響力が大きすぎる

語るのは、4人のプロたち。

いしわたり淳治さん(作詞家、歌詞プロデューサー)
杉山勝彦さん(音楽プロデューサー)
スキマスイッチ(ミスチルとは先輩後輩の間柄)


スタジオゲストには、ミスチルが好きすぎてライブで挨拶にも行けないという千鳥のノブさんと、ミスチルのサポートメンバーでもあるアコーディオン奏者、チャラン・ポランタンの小春さんも参加。




1992年、のちにモンスターバンドとなる4人組バンドが登場。

それが、今年デビュー25年の節目を迎えた「Mr.Children」

CD総売上数、5,900万枚以上!

30作連続、オリコン初登場1位!

など、20年以上トップを走り続けてきた国民的バンドのイメージだが、音楽業界におけるミスチルとは?


杉山さん
「(ミスチルは)困った存在。作曲家としては、意識しないでやっても『ミスチルを意識したの?』と言われることがある。影響力が大きすぎる」

小春さん
「(ミスチルのサポートに)呼ばれたきっかけは、たまたま桜井さんがトイレで見た雑誌に載っていたのを覚えていてくれて連絡がきた。呼ばれたという喜びよりも、トイレで雑誌を見るんだっていう驚きがあった」

Mr.Children名曲の歴史

歴史の始まり!!切ない夏を歌う1stシングル




桜井が「100万枚売れる」と確信!?初のミリオン作品

当時桜井はインタビューで「100万枚売れる」と発言。


ミスチルの転機となった不朽の名作!!

歌詞に関しては、いろんなことに辻褄を合わせたりしている自分の内面みたいなものを、初めて出した曲だった。


誰もが聴いた事ある!!ダブルミリオン2連発

2番のサビで桜井が伝えたい「愛」に対するメッセージが。


形のない”愛”を歌う2000年代の名曲




紅白初出場も!!オリンピックのテーマ曲

選手だけでなく、日常を一所懸命暮らす人にどう届くかを考えた。


デビュー25周年2年2ヵ月ぶりのシングル

レコーディングには小春も参加した。

いしわたり淳治さんの2つのミスチル論

いしわたりさん
ミスチルを意識しないでバンドをやるのは無理。それくらいみんな心のどこかでは意識して音楽をやっているかと思う」

スキマ大橋さん
「ぼくも学生時代からずっと聴いていましたけど、影響力がありすぎて、ミスチルを聴いてるのが恥ずかしいという時代があった」

いしわたりさん
「ミスチルはインフラ(日常に欠かせない物)だと思っている。
僕が20年前に音楽を始めたときから、もうすでにモンスターバンドで、ミスチルがいい曲を出していないあいだ、僕は音楽を作ったことがない。
水道をひねったら安全な水が出てくるのと同じように、ミスチルが出したらいい曲が出てくる。それを意識しないのは無理」


※いしわたり淳治さん
97年ロックバンド「SUPERCAR」のギターとしてデビュー。映画「ピンポン」の主題歌♪YUMEGIWA LAST BOYなどがヒット


97年、ミスチルはすでに音楽界のトップをひた走っていた。

(97年Everything(It’s you)が121万枚の大ヒット。デビューから5年でミリオン7作・ダブルミリオン2作。)


これまで独自の世界で歌詞を分析してきたいしわたりさんは、ミスチルをどう分析するのか?

ルール無用!!ミスチルの歌は力技

いしわたりさん
「たとえば、AメロならAメロを繰り返すときに、1番のAと2番のAはだいたい文字数はそろっているもの」

「ミスチルはそこにルールがない。字だけを見たら、どこのメロディー?というくらい文字数がバラバラ


同じAメロでも文字数がバラバラな例を「名もなき詩(96’)」で検証。

いしわたりさん
「世の中に出ている曲は、だいたい9割以上曲が先にある。作詞は曲ありきで、曲を崩さない暗黙のルールがある。
ものすごい歌い回しを工夫して、言いたいことをねじ込んでいる。それによって、ミスチルらしい早口みたいなものが、発生している。
不思議なのは、“これはどうやって入っているんだろう?”って思うけど、一回聴いたら口ずさめる
計算されているのか天才なのか。この早口はやってみたいになる」


この不規則な早い歌い回しが、ミスチルの特徴の1つでもあるというが、中でも、当時誰もがマネをしたという早口が「名もなき詩」のこちらの部分。

いしわたりさん
「メロディーに言葉をねじ込むことによって、メッセージ性が強くなる
メロディーに間延びした言葉が並んでいると、メッセージ性が弱くなる。これは言いたいことなんだと受け取るから、きちんと入ってくる」

<いしわたり淳治のミスチル論>
メロディーに対して文字数の制限を作らないことで、よりメッセージが伝わる

手垢のついたテーマで名曲を作れる

いしわたりさん
ものすごいスタンダードな言葉だけでも、名曲を作れるのがミスチルのすごいところ」

中でも衝撃を受けたというのが、2012年リリース「常套句」

いしわたりさんのコメント
「一般的にミュージシャンは個性を出したがるもの。でも一番手に入れるのが難しい技術こそが『誰にでも分かる音楽をかっこよく作ること』
この曲は『会いたい』というこの世に一番多いのではないかというぐらいありがちなテーマで、奇抜な言葉を一切使わずに名曲を作り上げた

ミスチルは奇抜にもスタンダードにも名曲を作れる
彼らが日本を代表するポップミュージシャンであることの証明が、この曲から伝わるのではないでしょうか」


いしわたりさん
「奇抜な言葉が1個も入っていないから、自分で客観的になったときに“常套句が並んでいる”って思ったのではないかなと。
例えば西野カナさんも”会いたくて会いたくて”という曲があるが、その曲は会いたいのあとに”震える”というちょっと奇抜なワードが入っている。
”会いたい”の歌を作るときは、何かスパイスを入れないと曲が特別になれない。
だけどミスチルは、それすらしなくてもやった。しかも2012年というタイミングでやった」


スキマ大橋さん
「ぼくは少し皮肉にも聞こえる。”みんながこの言葉を使っているよね、でも僕はあえてこう使うよ”っていう。それを”常套句”というタイトルをおくことで、並んでいる言葉は普通なのに、一新されている感じがする」

<いしわたり淳治のミスチル論>
ありふれたテーマでも名曲を作れる、一番難しいその技術を持つのがミスチルだ

スキマスイッチ大橋さんのミスチル論

歌い方に幅がありすぎる!!桜井和寿の歌声

スキマ大橋さん
「ボーカリストとして桜井さんを見たときに、曲によって声色を変えられたりもするし、1曲の中でもストーリーに合わせて歌い方を変えている


通常、曲に合わせて歌声を変えるのは一般的だが、桜井さんは1曲の中で歌声が次々に変化するという。


スキマ大橋さん
「セオリー通りの歌い方ではない。例えば腹式呼吸で太い声を出すには、曲によってはノドを閉めて切ない響き方に持っていく。
”HERO”はすごく出ていると思う。
Aメロですごく弱い主人公が、さびでヒーローになりたいんだという思いにつながっていくが、1番ではまだそれが確信ではないから、サビの途中でファルセット(裏声)を使っている。でも最後のサビは地声になる」

スキマ大橋さん
「日本人の発声は腹式ではなくてノドで声を出していると言われるが、ノドで歌うことによって喋りかけているような雰囲気を出している。ファルセットを使わず地声で歌うことで、主人公の意志を表現しているように思う」


2004年リリース「タガタメ」

反戦や平和への願いが込められていると言われるメッセージ性の強い名曲。

この曲では劇的にその歌声を変える手法が!


スキマ大橋さん
”タガタメ”は日常の一瞬を切り取ったような小さなテーマから、最終的にはものすごい大きなテーマに広がっていく。
最初は日常の幸せなワンシーンから始まって、それが後半に行くにしたがって心の叫びになっていく。
最後のほうはノドを潰すくらい歌っている。ボーカリストはノドを潰さない歌い方をするのが基本。
ノドを潰れるくらい叫ぶことで”これが伝えたいんだ”と人に叫んでいる。
それは歌が上手いとかを超えたもの」

スキマ大橋さん
「思い描いていた演出をノドで表現できる人。すごく斬新だし、歌としては新しいと思った。


<スキマ大橋さんのミスチル論>
ミスチルの歌が心に響く理由は、ストーリーに合わせて歌声を変えられる桜井の表現力にある


いしわたりさん
「とても技術的な話になるが、”平和の歌”は作るのがものすごく難しい。みんなが知っている平和の概念は、道徳的で凡庸になりがち。
だから日常と世界平和がどういう手順を通じて繋がっているのかを、段階を踏んで展開していかなければいけないが、この歌は最短ルートで完璧にできている


平和の歌という抽象的なテーマを、どうやって聴き手の日常に結びつけるか


いしわたりさん
「一番最初に、ディカプリオの出世作を録画する話は自分の部屋での出来事。そこからを見て、地面に話が降りてくると、違う人の話になる。
ある人とある人の話を横に動かすと、子どもたちの話になっている。
全部が繋がっているんだけど、気づくと子どもたちの未来の話になっている。
この最短ルートの手順を通って広い歌にしている

「簡単なルートをたどるなら、ディカプリオの出世作を戦争映画にすれば、平和の話になる。
日常を幸せに暮らすことが大事だと言いたいから、2番のサビで『明日もし晴れたら 広い公園へ行こう』ものすごい熱量で普通のことを歌う
被害者とか加害者とかの話じゃなくて、そこが大事なんだというふうな手順をたどっている」

杉山勝彦さんのミスチル論

音楽のセオリーを壊す不良!

杉山さん
「ミスチルはJ-POPの王道をひた走っているイメージがあると思うが、実は音楽のセオリーを壊す不良のようなことをやっている。それが”終わりなき旅”の3A(3番のAメロ)に集約されている。


1998年リリース「終わりなき旅」。当時1年間活動を休止したミスチルが、復活の曲に選んだ約7分の大作。


杉山さん
「何の変哲もないように聞こえるが、曲の97%が同じギターリフが繰り返されている

「普通は曲にメリハリをつけるのが重要なので、印象的な繰り返しを一瞬休ませたり、ギターをのばしたりして演奏の手法を変える。
でも”終わりなき旅”はギターリフが続く。これは止まらない足音を表現しているからだと思っている」


聴いてみると、そんなセオリーは知らんとばかりに刻み続けるギター
これで「人の歩み」を表現していると分析。

杉山さん
「桜井さんは雑誌で『曲に感動のサブリミナルを入れ込むのは技術だ』とおっしゃっている。僕の分析が合っているかはわからないが、意図してやっているんだと思う。
しかもこの曲は、9回転調している。転調は多くても4回で、一度も転調しないのが普通。
きっと”終わりなき旅”である人生の紆余曲折を9回の転調で表現しているんじゃないかと思う」


※転調とは、曲の途中でキーを変えること。曲を盛り上げたり、景色を変える効果がある。


この曲では気づきにくいものから、はっきりわかるものまで9回も!

杉山さん
「ミスチルというのは、セオリーよりもテーマを重視している。
20年以上にわたって第一線でい続けるというのは、王道である”Mr.”の部分と、セオリーを壊す遊び心の”Children”の部分を併せ持っているMr.Childrenだから、これだけ長いあいだの指示を得続けているんだと思う。

デビュー当初から音楽性もどんどんトライしている。
”深海”というアルバムは衝撃的だった。
普通ならヒットした”Tomorrow never knows”を入れると思うが、コンセプトを貫いて入れなかった


※1996年発売のアルバム「深海」は名盤と言われる。曲間がないなど全体で1曲というコンセプト。暗めの曲が多い。


小春さん
「桜井さんは、サッカーみたいにツアーもすごく作戦を練る人。ライブもアンケートをもとにセットリストを変更する」

ミスチルっぽい歌のリズム

杉山さん
「ミスチルっぽい歌のリズムを勝手に”ミスチル割り”と呼んでいる。このミスチル割りが使われたヒット曲はたくさんある」

杉山さん
「昔からこの譜割りは使われていた手法だが、作曲家としてはやりすぎるとミスチルのマネと言われてしまう」

スキマ常田さんのミスチル論

ミスチルのアレンジには欠かせない小林武史の存在

現在はセルフプロデュースがメインのミスチルだが、92年のデビュー時からタッグを組んでいたのが小林武史

スキマ常田さん
「イントロの合いの手がすごい」

※合いの手(対旋律)とは、主旋律を効果的に補うもう一つのメロディーのこと。


スキマ常田さん
”口笛”のイントロのすごいところは、合いの手を入れているのが鍵盤と鍵盤。ミスチルのメンバーじゃない人がイントロを作り、合いの手を入れているのがバンドとしてすごい」


2000年リリース「口笛」。ファンクラブ限定ライブでは「会員が最も聴きたい曲」1位に選ばれた名曲。


バンドアレンジとして新しかったという鍵盤同士(シンセサイザーとオルガン)を使った合いの手。

スキマ常田さん
「普通はバンドの中で、ギターとベースでやる。Mr.Childrenというバンドというよりも、Mr.Childrenというプロジェクトになっている」


<スキマスイッチ常田さんのミスチル論>
いい音楽を届けるためには、バンド以外の様々なアレンジにチャレンジするのがミスチルのすごさ


スキマ常田さん
「桜井さんはスタジオやエンジニアまでアドバイスしてくれる」

小春さん
「わたしはミスチルさん像みたいなのがないまま、リハーサルやレコーディングに参加したので、思ったよりも気さくなんだなとか普通にインスタントコーヒーを飲むんだとか思っていた。今までのように接していいのか考えてしまった。
一緒にやっていると、バンドのバランスが素晴らしいので、桜井さんもあの3人(田原さん、中川さん、鈴木さん)がいなかったら曲が書けないんだろうなと思う

ちゃママ感想

この番組を見た桜井さんの感想が知りたいですね!


ちゃママがミスチルのCDを初めて買ったのは「innocent world」でした。当時はまだ8cmのCDだったんですよね。


それからライブに行ったり、フェスに行ったりしていましたが、2010年に息子が生まれてからはほぼ聴いていませんでした。

最近その失った時間を取り戻すべくw、2010年以降のアルバムを中心に、新旧問わず聴いています。


ミスチルのベスト10なんて、とてもとても決められません。

昔聴いたときと今聴いたときの印象が変わる、聴けば聴くほど深さがわかる曲もたくさんありますよね!(←通称スルメ曲)


最近印象の違いを感じたのは「名もなき詩」かな?

96年発売なんだ・・・まだ学生だったもんね(^-^;


結局、これからも、わたしの人生と一緒に歩み、救ってくれるのはミスチルのようです♪
(↑ちょっと大げさ?)