【本紹介】「自分から勉強する子」が育つお母さんの習慣

こんにちは、ちゃママです。

図書館で、「よくあるタイトルだな~」と思いながら手にしたこの本。

今までいろいろな育児書を読んできましたが、7歳くらいまでのお子さんがいる家に「1冊ずつ配りたい!」というのは少し大げさかもしれませんが…良かったです。

著者は、難関中学にたくさんの教え子を合格させているという、理数系専門塾エルカミノ(少人数制学習塾)代表の村上綾一さん。

お母さんのちょっとした心がけ・言葉で、子どもは必ず変わります。

この本は、子どもの勉強に対しての自主性や意欲を育てるためには、小さいうちからどういう関わり方をしたらいいのか、そのメソッドが詰まっています。

これまでこのブログに書いてきたことと同じような内容もありましたが、就学前・小学校低学年のうちに心がけておきたい代表的なことをまとめてみました。

目次

幼少期(3~6歳)のポイント

あきらめない姿勢を大事にする

子どもが幼少期のうちに「あきらめないことをほめる」という姿勢を親が示すことはとても大事。

アニメを見て「この人はあきらめないで、がんばるなんてすごいね」とさりげなく感想を述べたり、子どもが粘り強く積み木やパズルをやっていたら「あきらめないで、えらいね」とほめる。

そんなことを地道に繰り返していると、子どもは知らず知らずのうちに「あきらめないってすごいことなんだ」「ほめられることなんだ」ということを学習していく。

「学ぶことはうれしい、楽しい」と教える

子どもは「何かを学ぶこと」が好きだが、実はもっと好きなのは「お母さんにほめられること」

子どもが何かを学んだときは「すごいね」「そんなことができるようになったんだ、お母さんもうれしいな」と喜びやうれしさを過剰なくらい伝えてあげる。

「お母さんが喜んでいる姿」を見せることで、子どもは「学ぶって楽しいんだ」「お母さんが喜んでくれることなんだ」と理解していく。

そして次の段階では「〇〇ができるなんて、うれしいね」「いろいろなことができるようになって、楽しいね」と子ども自身の喜びとして感じられるような言い方を心がける。

そんなちょっとした言い方ひとつで、子どもの気持ちは変わっていく。

とにかく自信をつけさせる

とにかく小さなころは何かできたら「やったね」「すごいね」と自信を植えつけることが大事。

幼少期、小学校の低学年くらいまでは「子どもは天狗なくらいでちょうどいい」。

勉強でもスポーツでも、何かに自信を持っている子は、新しいことを身につけていくスピードが速くなる。

正しい喜怒哀楽を教える

本を読んだり、映画を観たりしているとき、悲しい場面が訪れたら「悲しいね」と言って、子どもと感情を共有したり、何か怖い体験をしたときは「怖かったね」「恐ろしかったね」とそのときの思いを確認するようにする。

そんな正しい感情表現を意図的に親が教えていくことがとても大切。

中学受験はもちろん、中学、高校の国語は「正しい喜怒哀楽」がなければ、問題を解くことができない。

小学校低学年(7~9歳)のポイント

「部分」と「成長」をしっかりほめる

書けなかった漢字が書けるようになったり、苦手だった九九が言えるようになったりしたら、「その成長」をしっかりほめてあげる。

それは、勉強に限らず、日常生活でも、お手伝いでも何でもいいので、「前はできなかったけど、できるようになった」「以前より素早くできるようになった」などという部分をどんどんほめてあげる。

「あなたは頭がいいわね」「なんでもよくできるわね」と漠然とほめるのではなく、「部分」と「成長」をほめることが大切。

「失礼な態度」はしっかり叱る

小学生にもなると、親や先生といった大人に対する態度にも、さまざまな個人差が出てくる。

大人にひどい言葉遣いをしたり、ふざけ半分で叩いてきたりなど、子どもというのは失礼な行為をいろいろする。

でも、ほとんどの子どもは決して悪気があるのではなく「何をして良くて、何がいけないのかをわかっていない」から

それをきちんと伝えていくのは大人の役目。
大人をなめるようになった子どもは、勉強しなくなるだけでなく、何も身につかなくなる。

社会常識をしっかり教える

社会常識といっても、そんな難しいことではなく「学校の花壇を壊してはいけない」「ゴミをポイ捨てしてはいけない」「ゴミは分別して捨てなければならない」「動物をいじめてはいけない」「いじめは良くない」など、ごく当たり前のこと。

基礎的な社会常識は10歳になるまでに教えておくという意識を持つ。

トランプ、囲碁、将棋が得意な子は、かしこくなる

トランプ、囲碁、将棋、オセロなど、対戦型のゲームを子どものころからやっておくのはとてもいい頭の体操になる。

算数の得意な子と七並べをやると、とにかく時間がかかる。

かしこい子は「このカードを出すと、ああなって、こうなって、こっちを出すと、こうなるから…」といろいろシュミレーションをする。

この頭の中でのシュミレーションが、脳を育てる。

また、囲碁や将棋はルールを覚えるだけではなかなか勝つことができず、基本となる動き、陣形などを勉強し、そのパターンを頭にたたき込んだ上で、自分なりの戦法を組み立てていく必要がある。

勉強でも、仕事でも、まず正しいパターンをしっかり学び、その上で自分なりの工夫を加えていくことが大切。

囲碁や将棋で、その手順を学んだ子は、どんなものでも比較的スムーズに、効率的に吸収することができるようになる。

3つの基礎をしっかりやる

小学校3~4年生までは「読み・書き・そろばん」を正しく、しっかりとやっておく。そうすることで、この先どんどん伸びていく。

読みは話を読み込む力。
書きは言葉や漢字を覚え、書く力。
そろばんは、計算を正しく、速くできる力。

小学校低学年のうちから、文章問題、読解問題をやる必要はない。むしろ、やらないほうがいい。
文章問題、読解問題には「求められる能力」がたくさんありすぎる。

文章を読み解く力、違いや同じ部分を見つけ出す力、それを分析する力、計算する力など、1つの設問に対して、こんなにもたくさんの力を駆使して解答にたどり着かなければならない。まさに総合力が問われる。

しかし、低学年の子どもにそんなにもたくさんの能力が備わっているはずがない。
さらに言うなら、たった1つの設問で、そんなにもたくさんの能力を一度に伸ばすことも不可能。

この時期の子どもにとって本当に必要なのは、「話を読む力を磨くこと」「言葉や漢字を覚え、書くこと」「計算を正しく、速くできるようにすること」など、それぞれの力をバラバラに訓練して、1つ1つをきちんと伸ばしていくこと。

1日30分の勉強で十分

小学3~4年生くらいまでの子どもであれば、宿題以外に「読み・書き・そろばん」をそれぞれ10分ずつ、計30分やるだけで十分

何より大事なのは「毎日やる習慣をつける」ということ。
そして、「毎日やる」一番のコツは、意外にも「長時間やらない」ということ。理由は2つ。

1つは、そもそも子どもの集中力はそこまで長く続かないということ。

もう1つは、「今日はたくさんやったから、明日はやらなくてもいい」というムードをつくらないため。

気分が乗らない日はやらないという悪い習慣が身についてしまうと、だんだんとやらなくなってしまう。

ちゃママまとめ

この本は、小学校低学年までに親がやるべきことを、土台づくり、心がまえ、環境づくり、勉強法にわけて紹介しているほか、科目別の勉強法も紹介されているので、中学受験をする・しないにかかわらず、成績アップのために非常に参考になると思います。

いかに、子どもが就学前、または小学校低学年のうちが大切か。

読んでおくと、子どもへの声かけや働きかけ方がわかり、子育てを楽しむ余裕ができる気がします。

 

先日、息子が、

「あぁ~赤ちゃんのころに戻りたい。遊んでいられるし、何をやっても褒められるし」

と言いました。

たしかに、赤ちゃんのころはできるようになったことが目に見えてわかるので、その都度一緒に喜び、「すごいね!」とほめたり感動したりしてきた気がします。

でも最近は…

もちろん日々成長していて、できることも増えていますが、いつのまにかできていたということが多い気がします。

目の前の息子の成長をもっとよく見て声をかけていこうと思い直しました。