【本紹介】母親全員が「子ども好きな聖母」というわけではない




こんばんは、ちゃママです。

図書館でなんとなく借りてきた本を読みました。


ある企業が開設するインターネットの子育て支援サイトの相談室に寄せられたさまざまな相談と、臨床心理士である著者の回答がまとめられています。


です。


息子が生まれた2010年に出版された本ですが、残念ながらAmazonではレビューがゼロでした。


今まで育児本はたくさん読んできましたが、この本は、子育て中の方なら誰もが一度は感じたことがあるかもしれない思い、自分自身と同じ思いを見つけることができる本かもしれません。

目次の紹介

1 子どもがかわいいと思えない

衝動的にすべてがイヤになってしまった、一生懸命子どもを好きになろうとしているのに難しい、子育てが楽しいと思っていない私は良くない母親なのでしょうか、などという相談。


2 生と死、そして性のこと

予期せぬ妊娠で三人目を産む勇気がわきません、息子に性的嫌悪感をもってしまいます、8歳の娘が「死にたい」「殺したい」と言います、などという相談。


3 子育てと「分離」の痛み

職場復帰がつらくなってしまいました、働きながら子どもが大人になっても寂しい思いを残さない育児をするにはどうしたらいいでしょうか、一年生になった娘に、置いていかれたような気分です、などという相談。


4 子育てを通して「内なる子ども」を生きる

実母そっくりに娘を虐待する自分に気づき自己嫌悪でいっぱいです、子どもが泣くたびに私も落ち込んで泣いてしまいます、いつか自分の息子が死ぬのではと不安でたまりません、などという相談。


5 子どもの世界とのつき合い方

排便が怖くて苦しむ2歳の娘にどう接してあげればいいですか、5歳の息子がときどき何か見えるようなことを言います、子どもへのお小遣いをめぐって夫婦で思案しています、などという相談。


6 男性が父親になるには

出産後、妻の様子が変わってしまいました、家事・育児を手伝わない夫との生活に疲れ離婚を考えています、すぐキレる夫に子どもの前で殴られました、などという相談。


7 子育てのさまざまな価値観を見直す

フランスでの育児観の違いに義父母と過ごす休暇が憂うつです、「三つ子の魂百まで」の本当の意味は何ですか、田舎での同居生活、不衛生な子育てに不安でいっぱいです、などという相談。


8 こころの病や障害を抱えながらの子育て

気分障害で通院しています。私の病気が娘の将来に悪影響を及ぼさないか心配でたまりません、強迫神経症だったという夫は子育てでもあれこれ指図し私は不満がたまって爆発しそうです、うつ病の夫に息子がまったくなつきません、などという相談。


9 そして母親とは?子どもを、家族を愛するとは?

理想の母親になりたいのに泣いてばかりです、愛情をもって育てるということがよくわかりません、仕事から子育てと介護に専念する生活になり道を見失ったようです、などという相談。




著者の回答は、これが正解であるとか、標準であるとかではなく、一人一人の悩めるこころに寄り添ったもので、読めば子育てが楽になると約束するようなものでもありませんとしていますが、わたしはところどころこころに響くものがありました。

著者の思う日本の母親の現状

母親になったからといって、誰でもみな無条件に子どもの世話が好きになるわけではないのは、父親になったからといって、すべての男性が息子とのキャッチボールが好きになるわけではないのと同じです。

母親になった女性はみな、わが子を愛しみ、守り育てるものだという期待を、意識的、無意識的に多くの人がもっています。


私自身も最初の子どもが生まれたとき、周囲の年長の方々からそろって「いいわね」「可愛いでしょう」「今が一番楽しい時よ」という言葉のシャワーを浴び、違和感を抱いたことを覚えています。

祝福されるのはうれしいことですが、何か、それ以外の感情を表明してはならないような、社会が持つ暗黙のタブーのようなものを感じていたのです。


子育ては楽しいもの、子どもは可愛いもの、といった社会のもつ一面的な幻想に自分を合わせようとして、かえって主体的に子育てを楽しむことから遠ざかっている日本の母親たち。


それなりに人生をまじめに生きてきて、人並に逆境も乗り越えてきたはずなのに、「母親」になった途端、自分が途方もなくダメでひどい人間に転落したみたいに思え、自分を責め苛んでいる女性がいかに多いことか。


深夜、家族が寝静まった後、一人でパソコンの前に座り、孤立無援の気持ちを何とかしてもちこたえようとする無数の母親たちの息遣いを、行間から感じていただけたらと思います。

一章の一部を引用しました。

わたしも息子を7歳まで育ててみて初めて「3~4歳の息子の発言や発想が楽しかったかも?」などと思えるわけで、今現在、子どもがイヤイヤ期というママなどにとっては「今が一番楽しい時」なんて思えなくて当然だと思います。


いつか終わるのは知っているはずなのに、終わりが見えない毎日の戦いに必死なんだもん。

今まで生きてきて目の前に、投げ出せない、わたしが守らなければいけない命があることってなかったんだもん。

ちゃママ感想

母のこころは本当に複雑です。

子育ては“くるたのしい”という表現があります。

苦しいけど楽しい、楽しいけど苦しい。

同様に、わが子が成長して親から自立していくことは、“うれさびしい”

うれしさ半分、寂しさ半分。

子育てには教科書はなく、この本は、なかなか取り上げられない難しいテーマの相談が多いと感じました。

「母性」も個性のうちの一つ

自分の個性は母性にはないという女性がいても不思議ではない。

大切なのは、その自覚を持ったうえで、どのようにわが子の子育てに責任をもって臨めるか

私も根っからの「子ども好き」ではありませんでした。

3歳くらいまでは、まさに“くるたのしい”でした。


いまは“むずたのしい”かな?

難しいけど楽しい、楽しいけど難しい…。

これでいいのかな?って手探りです。


それでも、いつか終わってしまう子育て。

いつか来る“うれさびしい”まで、カウントダウンして大事に過ごそう☆