早期教育で賢いのは親が熱心なだけ?IQより大切な力とは

こんにちは、ちゃママです。

男子モーグル!
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原選手、銅メダルおめでとうございます!

 

さて、脳科学者の池谷裕二さんのコラムを読みました。

幼児期は「人間らしい」脳の使い方を獲得する大事なときだといいます。

早期教育についても書かれていましたが、「頭がいい」ってどういうことだと思いますか?

目次

動物的な脳から人間的な脳に

記憶

記憶といっても何種類かあるが、ほかの動物にはない人間らしい記憶というのは、経験したことを思い出すという「エピソード記憶」

乳幼児期にはまだ発達していないので、幼稚園以前のことを覚えている人があまりいないのはこのため。

他者の視点に立つ

たとえば、かくれんぼ。実は3歳くらいまでは、この遊びができない。

ルールはわかるが、自分が他者から見て「隠れている」という状態がどういうことかが分からないので、その場で目をつむって隠れたつもりになっていたりする。

いつも自分を中心に考えるので、自分から見えなければ相手からも見えていないと思っている。

人間には、幽体離脱をしたように自分の外からものが見えるようになる力が必要。

この視点がなければ、よい人間関係を築いたりすることも難しい。

そうした他者の視点を獲得する時期がちょうど4~5歳のころ。

この時期は人間らしい脳の使い方を獲得していく重要な時期

 

小さいうちから漢字や算数を教えたいと思う方はやってもいいと思う。

ただ、せっかく人間らしさが育まれる時期だから、「他者の視点に立つ」ということを積極的に教えてくことも必要だと思う。

たとえば、「君が見えているようには、こちらから見えないんだよ」とか「こういうことをされたら相手はどう思う?」とか。

放っておいても獲得するものだが、獲得がうまくいかないと、他人の気持ちがわからない、他人の痛みを共有できないような脳に育ってしまう

早期教育は発達が早くはなる

脳科学的に見て意味のあるものかどうかは、正直分からない。

容易に早期教育を批判するのは簡単だが、まったく意味がないともいえないかもしれない。

「脳が発達する」というのは、神経回路が物理的に発達すること

それが人よりも早く発達すると「この子は賢いね」と言われることが多くなる。

たしかにそれは意識的に教えることによって、早く発達する。

それはその子が優秀なのではなく、親がどれだけ教育熱心かを示しているだけ

 

こんな報告もある。

中高生くらいの、いわゆる「IQが高い」人たちの脳を、過去にずっとさかのぼって調べていくと、小さい時期にはIQが平均以下の場合が多いことがわかった。

解釈が難しいが、小さい時期にIQが低めの人ほど、将来的にはIQが高くなる可能性が高い、ということを示している。

もちろん、個人差はあるが、膨大な量のデータをとると、この差がはっきりと表れる。

 

たとえば、自分の子どもを見て、「他の子に比べて飲み込みがよくないな」と思ったときに、親はあせってつい子どもを叱ってしまいがち。

でも、そこは焦らずに、逆にそういう子のほうが将来的に大きな可能性があるんだと思って、大きく構えていたほうがいいということ。

 

もちろん、「頭がいい=IQが高い」とは一概にはいえない

たしかにIQはよくできていて、一般的な能力を比較的反映させるといわれている。

そういう意味では、知能のレベルの高さを示すひとつの指標になっていることは確かだが、批判がたくさんあることも事実。

よく「頭のいい子に育てるにはどうしたらいいか」ということを聞かれるが、頭のいい悪いについては、人によって価値観が違うので、一般論は述べられない。

ある人は、他人を思いやれることを頭がいいというかもしれないし、ただ勉強ができることを頭がいいという人もいるかもしれない。

Aさんが頭がいいかどうかを決めるのは、Aさん本人ではなく、Aさんを見ているその人が決める

問題はその人がAさんの頭脳を好きかどうか、それだけ。

ちゃママまとめ

子どもが「賢いね」と言われるのは、親がどれだけ教育熱心かを示しているだけ。

そして、「頭がいい=IQが高い」とは一概にはいえない。

 

実際、社会で成功している人は、IQが高い人というよりは、自分と周りの人間の感情、特に強い感情である情動を上手にコントロールすることのできる人に多いと言われています。

情動をコントロールするのが上手とは、

  • しばらく何かに集中しなければいけないときには、誘惑に負けずに自分で自分を我慢させられる
  • したくないことをしなければいけないときには、それをゲームのようにこなしてうまく乗り切る
  • 落ち込んだときに上手に自分の感情を前向きにできる
  • 人が落ち込んでいるときはその人をうまく前向きの気持ちにさせる

など、要するに自己コントロール力と社会力があるということです。

そして、このような能力を伸ばすには、子どものころにしっかりと遊び、自分で考えて、自分で課題をこなしていく、あるいはみんなと協同して何かをつくるという当たり前のことが大事になってくるそうです。

 

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