子どもの「我慢する力」を育てる3つのコツとは

こんにちは、ちゃママです。

小学校の参観日に行くと、「みんなきちんと座っていて偉いなぁ」と思いませんか?

これは当たり前に思えますが、幼児期に「我慢」を覚えてこなかった子どもは、小学校に入学したとたん「イスにちゃんと座って先生の話を聞かなければいけないよ。立ち歩きたくても我慢しなさい」と言われても、できないといいます。

自分の思い通りにならないと規則を破ったり、我慢させられることがストレスになって不適応を起こしたりする子もいるのだそうです。

そうならないためにも、親は子どもの発達に応じて、少しずつ我慢することを教えていく必要があります。

 

では、我慢する力はどうやったら育つのでしょうか?

すくすく子育てなどでおなじみの岩立京子さんの話をまとめました。

目次

ほおっておいたら育たない

実は0歳代の後半から、すでに我慢の芽が育ち始めているのだそうです。

子どもは、自分が知らない物や場面に出合うと、普段から愛情をかけてもらっている親の表情を見ます。

親が微笑むと、安心して手を伸ばし、親がしかめっ面をしたり、首を振ると、さっと手を引っ込めたりして、触ろうとしません。

これは、親に価値判断を求めようとしていると考えられます。

つまり、好きなパパやママのよい、悪いの判断基準を自分の中に取り込もうとする傾向が見られ始めるのです。

 

さらに、子どもは2歳くらいになると、親がしてほしくないな、と思っていることをやってしまったとき、バツの悪そうな表情やしぐさをします。

「やっちゃった、悪かったな」と思う心が芽生えるのです。

これは、お母さんの「してほしくない」という思いに気がつく、ということでもあります。

このお母さん(他者)の思いに気づくということがとても重要で、これが「我慢(自己抑制)」の芽生えなのです。

親が子どもの「悪かったな」という気持ちを大切にして、上手に関わっていけば、我慢する力は育っていきます。

けれど、「悪いな」と思っても、またやってしまうのが幼児。

だから大人は繰り返し、その子が納得できるように、話し聞かせることが大事なのだそうです。

我慢する力を育てる3つのコツ

子どもに我慢を教えるコツは、子どもの発達に応じて3つあります。

  1. 我慢しやすい環境をつくること
  2. よくない結果に気づかせたり、被害を被った相手の感情に気づかせること
  3. 繰り返し繰り返し、なぜいけないのかの理由や、これから、どうすればいいかを言葉で伝えること
例えば、1、2歳の子どもが「もっとお菓子を食べたい」と言ったとき、「お腹が痛くなるから」「虫歯になるから」という理由を言っても分かりにくいのです。

では、どうすればいいのでしょうか?

お母さんが5個くらいまではいいかなと思うなら、最初は3個あげます。

もっと欲しがったら「あと2つだよ」と言って、おまけとしてあげます。

おまけというのは子どもは喜びますよね。

こうして我慢する力の芽生えを大事にしていき、なおかつ子どもがそれ以上欲しがったら、

「ママも食べたいしなぁ、ママの分がなくなっちゃうな…」

ママの気持ちに気づかせるようにします。

我慢だけを教え込むのではなく、親子のコミュニケーションの中で気持ちを伝えていくことが大切なのだそうです。

我慢することで思いやりの心が育つ

そういう環境づくりや工夫をしないで子どもを頭ごなしに怒ったり、怒鳴ったりして最初からはねつけてしまうと、怖さが先立って内容を理解することができません。

怒ったり怒鳴ったりすることを繰り返すと、親が何を言おうが「自分には関係ない」と聞く耳を持たなくなってしまう子もいるのです。

それに対して、繰り返し「がまん」を教わってきた子は、周囲の人の気持ちに気づくようになります。

「これをやったらお友達は痛いな」「ここは譲ってあげよう」「ママは腰が痛いって言ってるから抱っこは我慢しよう」などと、自分の欲求をコントロールできるようになるのです。

そうなると、大人に言われなくても子ども自身の基準で「ここは我慢したほうがいいな」とコントロールできるようになります。

最初は親から与えられた基準だったものが、その子自身の内なる声となって、自分で自分を律することができるようになるのだそうです。

ちゃママまとめ

我慢する力をつけるためには、我慢させるだけではなく、人の気持ちに気づかせていく働きかけをする。

2、3歳の子が「もっとお菓子を食べたい」などと言ったときに、「ダメ!」と言うのは一番手っ取り早く、子どもはそのとき我慢するかもしれません。

でも、親に我慢を強要されているうちは、それを跳ねのけようとする反作用が働くばかりで、自発的に我慢する力は身につかないそうです。

子どもが小さい頃から「認めてほしい」「わかってほしい」という気持ちを十分に満たしてあげる。

この場合、「そうだよね、おいしいからもっと食べたいよね」と共感したあとで、「ママは夜ご飯をたくさん食べて欲しいの。だからお菓子はダメだけど、ジュースなら少し飲んでもいいよ」など代替え案を出すのもいいかもしれませんね。

 

「我慢できる子は社会的に成功する」という実験結果が出たマシュマロテストでもわかるように、我慢する力は4歳で身についている子はすでに身についているんですよね。

子どもが生まれたときに「どんな子に育って欲しいか」という質問の答えのなかには「思いやりのある子」がいつも上位に入っています。

上手に我慢することを教えると、自分の気持ちや行動をコントロールできる思いやりのある子に育てられる。

親も子どもに根気よく働きかける力、我慢する力が必要ですね。

 

今回も出てきましたが、人の気持ちに気づかせるためには、アイメッセージが役に立つと思います。

わたしが実際にやってきた話は【魔の2歳児】シリーズで紹介しています。

2歳児には「アイメッセージ」が効く!子育てコーチングで乗り越える(3)

こちらも大切なことですね↓

「しつけ」とは子どもに「○○力」をつけてあげること 「ホントにやめて!」息子が友達に激怒!実はかなり我慢していた話