こんにちは、ちゃママです。
2019年1月19日放送の世界一受けたい授業を見ました。
2時限目は「子どもの脳を変形させる マルトリートメント!第2弾」でした。
第1弾はこちら↓
「マルトリートメント」とは?子どもの脳を傷つける親たちスタジオには前回と同様に「虐待が脳を変える」の著者・友田明美さんが来校しました。
友田さん
「マルトリートメント(不適切な養育)を受けた子どもを追った研究によると、虐待されている子どもは寿命が20年も縮んでいたという報告もある。
今回は近年増加している、いま気をつけてほしいマルトリートメントです」
目次
親の自己愛が強い
子どもの具合が悪くなって病院にかけつけた母親。
検査の結果、この母親が1歳の子どもにインスリンを注射し、わざと低血糖の状態にさせていたことがわかりました。
なぜ母親は注射までして、わが子の具合を悪くさせたのでしょうか。
実は、SNSで注目を浴びるためだったのです。
友田さん
「代理ミュンヒハウゼン症候群という病気で、子どもを献身的に看病する母親を演じ、同情を集めて自己愛を満足させる。
このような自分のために子どもに危害を加える親が、いま増えてきているのです」
親に傷つけられた子どもは、感情をつかさどる前頭前野が縮小、変形してしまいます。
代理ミュンヒハウゼン症候群はなかなか自分では気づかない場合が多く、友人など周りの人が気づいてあげることが大事です。
1人で留守番をすることが多い
友田さん
「子どもが1人で留守番をする機会が多過ぎると、家族との繋がりが少ないと感じてしまい自己嫌悪に陥ってしまう」
この状態が続くと脳の中央にある脳梁が小さくなり、コミュニケーションをとるのが苦手な大人になってしまいます。
どうしても子どもだけで留守番しなくてはいけないときは、
「留守番よくがんばったな!」
などと、帰ったら思い切り褒めてあげてください。
ネグレクト(育児放棄)
育児放棄された経験があると、普通なら喜ぶあることに脳が反応しなくなってしまいます。
そのあることとは、ご褒美です。
育児放棄されると、脳梁が小さくなってしまうのです。
友田さん
「実は報酬をもらうことで活性化するはずの脳が、大人になってもほとんど反応しなくなってしまうということが、最新の研究で明らかになった。
つまり、何も関心を持たない無気力な大人になってしまう」
変形した脳は戻るの?
友田さん
「もちろん戻る。
親が愛情をたっぷり与え、関係を修復すると変形した脳も回復する可能性がある」
怒りすぎたときの対処法
あなたは子どもがコップを割ってしまったとき、どのような対応をしますか?
友田さん
「正解は、優しく抱きしめる。
『また割ったのか!』と怒ったとしても、『大丈夫か?』と言って抱きしめる。
脳の改善に最も効果的なのは、スキンシップ。
抱きしめることで、声をかけるだけよりも子どもの脳内に絆ホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌され、親子の愛情を深める、安心感を高めるなどの作用がある」
ペアレントトレーニングの効果
福井大学にある「子どものこころの発達研究センター」。
年間およそ800組の親子が育児に悩み、友田さんのもとを訪れます。
この日来たのは加藤さん親子(仮名)。
母親は他の子どもに比べ、わが子の落ち着きのなさに悩んでいたため、2年前、友田さんのもとを訪れました。
母親
「『今日学校どうやった?』って聞いても『分かんない』と、気持ちを言葉にできないのかなと」
そんなお母さんの悩みに対しても、
友田さん
「なんでお母さんに言わないか分かる?自立心の芽生えなんです。成長してますね。お母さんも頑張ってるね」
友田さんはいっさい親を責めたり否定をしません。
悩みを抱えている親に対し、必ずある言葉を投げかけます。
「最初から完璧な親はいない」
友田さん
「完璧を目指すとどうしても現実とのギャップに悩んで苦しむ。
子どもが1歳なら親も育児年齢1歳。
うまくいかなくても、そのうちできるようになると考えて悩みすぎないことが大事」
そこで育児に悩む親のために友田さんが取り組んでいるのが、ペアレントトレーニング(親の訓練)です。
友田さんと共同で指導している矢尾先生を中心に、正しく怒る方法など子どもとの接し方を勉強しています。
例えば“耳打ち効果”と呼ばれる子どもの褒め方のテクニック。
ただ本人を直接褒めるだけでなく、母親が父親に、
「この間のテストでコウタが100点取ったの!すごいでしょ、できる子だわ」
と褒めているところを子どもにさりげなく聞かせることで、何倍も子どもの自尊心が成長するのです。
参加者
「子どもの気持ちもうまくコントロールできるようになったし、自分の気持ちもコントロールしやすくなった」
マルトリートメントを減らすための第一歩は、まず何より親の育児ストレスを減らすことです。
<スタジオ>
渡辺満里奈さん(2児の母)
「子どもを産んだときに、こうでなきゃいけないというのをやめようと思った。
そう思ったらすごく楽になった。
育児書を読むと惑わされる。こうじゃなきゃいけないのかなと」
友田さん
「とても大事なご指摘。
育児書が完璧だと思っていると、大変つらい作業になる」
子育てに対する考え方
友田さん
「いま日本の育児で最も必要なのは、共同子育てという考え方。
最新の研究で、親戚や子育て支援など第三者が関わった子どもの方が、親だけで育てた子どもよりも脳のネットワークがより発達することがわかった。
子育てを1人で抱え込んでいる親が多いが、その考えは捨ててほしい」
ちゃママ感想
ペアレントトレーニングは、全国的に広まって欲しい取り組みだと思いました。
親は決して偉いわけではなく、”親年齢”は子どもの年齢と同じだということを忘れてはいけませんね。
わたしは母になってようやく8歳ということ。
息子への対応にも慣れてきて、最近はちょっと適当なときもあるけどw、まだまだ息子と一緒に成長していけるし、成長中ということですよね。
「マルトリートメント」とは?子どもの脳を傷つける親たち親が変われば必ず子どもも変わる。
友田さんの仕事の様子は、以前NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」で紹介されました。
ADHD、愛着障害、自閉症など、友田さんのもとを訪れる親子はさまざまですが、どの親子へも真剣に向き合い、寄り添う姿には感動しました。
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