こんにちは、ちゃママです。
ウソをついてほしくないことを、子どもにどのように伝えたらいいのでしょうか?
4月15日(土)放送のすくすく子育て「叱る?叱らない?子どものウソ」を見ました。
スタジオゲストは、保育施設りんごの木代表の柴田愛子さん、東京大学大学院教授 発達心理学 遠藤利彦さんです。
目次
このウソ ホント?
〈VTR〉
3歳の男の子。
妹が生まれてからウソをつくようになりました。
自分のやりたくないことがあると妹のせいにしてウソをつきます。
寝かしつけのときは、ウソ泣きをします。
ママが妹を抱っこするとウソ泣きはエスカレートします。
ウソ泣きだと思っていると、本気で泣いていることもあるのでママは対応に困っています。
ウソ泣きはどう対応すればいいのでしょうか?
柴田さん
ウソかウソでないかはどうでもいい。
ママも妹が生まれて大変だとは思うが、お兄ちゃんにとって妹は急にママを独占された存在。
園の子どもたちに「下の子が生まれた時にお母さんは変わった?」と聞くと、みんな「変わった」と答える。
「何が変わった?」と聞くと「一緒にお風呂に入らなくなった」「本を読んでくれなくなった」「寝るときはいつもママの背中」と答えた。
子どもにしてみたら、赤ちゃんをだしに使ってでも「ママ、ぼくのことを忘れないでね」とウソをついてしまう。
だから、先に上の子に「一緒に寝ようね」などと伝え「ちゃんと気にかけているよ」という言葉と行動を伝えておくことが大事。
遠藤さん
ウソをつくというのは、知性が必要で社会的なコミュニケーションも必要なので、子どもに心の力がついてきた証拠。
子どものウソには、「人の注意を引こうとするウソ」、「自分の失敗を隠そうとするウソ」、「自分の空想や願望などが膨らんだウソ」などがあるが、いろいろなウソを経験して成長していくので心配することはない。
柴田さん
子どもに「ママはいまたくさん寝たいけど、赤ちゃんにおっぱいをあげないといけないから我慢しているんだよ。赤ちゃんは急に大きくなれないの。だから、赤ちゃんに手がかからなくなるまで我慢するしかないの」と、ありのままを言ったときから我慢するようになったりする。
子どもたちは一人前に扱って頼れば、わかってくれることもある。
「我慢してて偉いね、もう少しの辛抱だよ」「わかっているよ」というメッセージががんばる気持ちの支えになる。
作り話は放っておいて大丈夫?
〈VTR〉
2歳7ヵ月の女の子。
電車に乗っていないのに「今日は電車楽しかったね」と、乗ったというようなウソの混ざった作り話をするので心配。
遠藤さん
ファンタジーの世界で遊べるのは心の育ちが健康な証拠。
2~3歳のうちは、いろんな空想、創造をして自分の遊びを作っていけるようになる。
ごっこ遊びで役になりきって遊ぶということは、その人の気持ちを理解する力が備わってきたということ。
柴田さん
4歳くらいまでは、想像の世界と現実の世界が混ざりこむ時期。ウソではないので心配しなくてもいい。
ウソをついてほしくない。どうすればわかってくれる?
〈VTR〉
4歳の女の子。
「お腹痛い」と言う女の子。
お母さんはウソかホントか聞きますが、女の子は「ホント」と言います。
お母さんは「先生に太めの注射を打ってもらう?」「ウソだったらえんま大王に舌を抜かれるよ?」「鬼さんに電話しようか?」などと言いますが、女の子はどれも「イヤ、ダメ」と言います。
「甘えたいだけじゃないの?ウソはついたらダメだよ?」と言っても「ウソじゃない」と言います。
ウソをつくのが当たり前になると困る”と悩んでいます。
柴田さん
エンマ大王や鬼などはお母さんが大きなウソをついて脅かしていることになる。
ウソかどうかを追求するよりも、不安なのか甘えたいのかなど他にメッセージがないかどうかを考える。
遠藤さん
子どもの視点から言うと「本当のことを言っても怒られる」「本当のことを隠してウソをついても怒られる」という逃げ場がなくなると、さらにウソをつかざるを得なくなる。
やったことが悪かったとしても、本当のことを言ったことに対しては褒めてあげることが必要。
「ウソを言わなくても『~して』と言えば、やってあげるんだよ」というような、ウソ以外の伝え方を教えることで、だんだんなくなっていく。
トイレを汚しても正直に言わない
〈スタジオ〉
4歳の男の子。
トイレを汚しても内緒にして、自分で処理をして「大丈夫だった」と言い、あとでトイレに入った人が汚れていることに気づくことがあるという。
遠藤さん
4~5歳になると、ほかの人に対する気遣いの結果、ウソをつくことができるようになる。
失敗したときやウソをついたときに叱るよりも「うまくできたら褒める」ことを重視することで、徐々にうまくいかない時に素直に言えるようになることがある。
柴田さん
自分でなんとかしようとすることは健気だし偉い。褒めてもいいこと。
「汚しちゃったのね、拭いてくれてありがとう」でいいと思う。
ママに迷惑をかけないために自分で何とかしようとしたのかもしれない。
つい「ママがやるから!」と強く言ってしまったときは、落ち着いたときに感謝の気持ちを伝えることも大事。
気にかけたほうがいいウソ
子どものウソの多くは心配しなくてもいいウソですが、ちょっと気にかけたほうがいいウソもあります。
お金に関するウソ
4~5歳になると物欲が生まれ、お金を拾っても親に内緒にしたり、友だちの物を勝手に持ってきてごまかすようなこともあります。
そんなとき、親は「ウソをついているのはお見通しだよ!」と毅然と伝えましょう。
二度としてほしくないという親の思いが何よりも大事。
言葉では理解できなくても怒りや悲しみの感情が伝われば、子どもの心に残ります。
お金に関することは、後始末も大切です。
拾ったお金は交番に届けに行く、友だちの物は返しに行くなど対処の仕方を教えましょう。
人に意地悪するようなウソ
友達をおとしめるようなウソをつく子どもは、その子自身も意地悪をされている可能性があります。
その他
自分の存在感が薄い、みんなの注目を浴びたいという大人へのメッセージ性のあるウソもあります。
頭ごなしに叱るのではなく、気持ちを汲んであげましょう。
ちゃママまとめ
小さいころのウソはほとんどが心配をしなくてもいいウソということでした。
ママの愛情が欲しくてつくウソや、ママに迷惑をかけたくなくてつくウソは、子どもらしくてかわいいウソということですね。
「正直に話してくれてうれしいよ」
「自分の間違いを話せて偉かったね、ありがとう」
頭ごなしに叱るのではなく、ポジティブに。
そして、心の中にあるメッセージに気づいてあげたいですね。
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