子どもの「こわい」「いやだ」がなくなる絵本|世界一受けたい授業

こんにちは、ちゃママです。

2018年9月22日放送の世界一受けたい授業を見ました。

2時限目の国語は、日々の不安が消え去る魔法の絵本・魔法の言葉がテーマでした。

わが子が、

虫が苦手だったのに、カマキリが触れるようになった!
野菜が嫌いだったのに、食べられるようになった!
暗闇が大嫌いだったのに、真っ暗な寝室で寝られるようになった!

そんな魔法のような絵本がこちら↓

書いたのは、世界的ベストセラーとなった「おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本」の著者、カール=ヨハン・エリーンさん(40歳)。
スウェーデンの大学で教鞭をとる行動科学の専門家です。

絵本の中の魔法の言葉を投げかけると、子どもたちの不安がたちまち消え去ってしまうというのです。
しかも、大人の悩みにも効果抜群だといいます。

どういう思いで書いたの?

カールさん
「わたしには2歳と5歳の息子がいる。(本のタイトルの)モリスは次男の名前。この絵本は子どもだけではなく、大人にも変わって欲しいと思って書いた」

目次

苦手なものを克服する魔法の言葉

絵本の主人公・モリスは、パパ、ママ、お姉ちゃんと4人で暮らしている木登りが得意な元気な男の子。

将来はお医者さんか宇宙飛行士になりたいと思っています。

でも、新しい町に引っ越してきたばかりで心の中は不安だらけ。

それが、魔法の言葉によりすべての怖い!といやだ!が吹き飛んでしまうのです。

 

この日、保育園で思いっきり遊んだモリスは、おうちに帰るとさっそくお風呂にザブン。

気分よくガチャガチャ水遊び。

しかし、お風呂の壁にクモがいることを見つけました。

怖くなってママを呼ぶモリス。

お風呂の隅でビクビクするモリスにママはある言葉を投げかけました。

ママ
「モリス、あのクモの名前はティナって言うのよ」

モリス
「クモに名前なんかあるの?」

ママ
「もちろん」

そしてママはクモの物語を話し始めたのです。

ママ
「昔あるところにティナというクモがいて、おばあさんの家をたずねました。

おばあさんはティナに赤い靴下を編んであげました。『寒くなったら履くように』って。

おばあさんは『もしお友だちが寒そうだったら貸してあげるのよ』って言ったんだって。

ねぇモリス、今日のティナは靴下を履いてる?」

モリス
「履いてないよ。きっとお友だちに貸してあげたんだね」

ママ
「そうね」

モリスはにっこり。

もうクモのことがちっとも怖くなくなりました。

カールさん
「子どもの多くは特定の生きものに対して恐怖心を抱いているもの。そんなときは想像力を刺激し、イメージをポジティブなものに変化させてあげる。とにかく自由な発想でお子さんと一緒に楽しむことが大切」

実験:生き物に名前をつけると恐怖心が消えるのか?

動物全般が苦手なけいごくん(4歳)。

カエルは動物園でしか見たことがなく、触ったことは一度もありません。

よく遊ぶ公園でカエルとけいごくんを引き合わせ、定点観察してみました。

お父さんと一緒にカエルを見つけたけいごくん。

お父さん
「カエルさわる?」

けいごくん
「・・・」

カエルに拒否反応を示し、近づこうともしません。

お父さんが捕まえてみせますが、怖くて触ることができません。

ここで、お父さんが息子のために考えた魔法の言葉がスタート。

お父さん
「このカエルはりくくんって言って、ウルトラマンとお友だちなんだって」

けいごくん
「(えっ!?)」

お父さん
「ウルトラマンの変身カプセルももらったことがあるんだって。けいごも持ってるよね?」

けいごくん
「うん」

すると、けいごくんはお父さんの手のひらに乗っているカエルをじっと見つめました。

そして、

お父さん
「やさしく持ってごらん?」

カエルを触ろうとすると、飛び跳ねて逃げるカエル。

それでも追いかけて捕まえることができました。

手のひらに乗せたカエルをお母さんに見せるけいごくん。

お母さん
「カエル怖くないの?」

けいごくん
「うん」

完全に恐怖心を克服し、すっかりカエルのりくくんとお友だちになったけいごくん。

やさしく水たまりに返してあげました。

カールさん
「心が柔軟な子どものほうが克服しやすいが、大人でも大丈夫。自分の好きなマンガの主人公になりきるといい。愉快な音楽を聴きながらやるとより効果的」

暗闇が怖くなくなる魔法の言葉

今日も家族で楽しい1日を過ごしたモリス。

あっという間に寝る時間です。

ママ
「じゃぁ(電気)消すわよ、おやすみなさい」

モリス
「待って!お部屋が真っ暗になるのは怖いよ!」

不安そうな顔をするモリスに、ママは少し考えてからこう言いました。

ママ
「モリス、大丈夫。黒だって色の1つなんだよ

モリス
「どういうこと?」

ママ
「真っ暗なとき部屋の中のモノは全部、色を黒に変えているだけなの。でも明るくなったら黒はどんな色にも変われるの」

モリス
「黒ってすごーい!」

ママ
「それに明るいと見えないモノが見えてくるわよ」

そういってカーテンを開けるママ。

ママ
「お部屋が暗いときだけお星さまが見えるの」

モリス
「うん、とってもキレイだね!これなら真っ暗を好きになりたいな」

実験:暗闇を克服できるのか?

暗闇が苦手なえれなちゃん(5歳)。

明るいリビングでは元気いっぱいですが、暗い洗面所に行くときは怖くていつも行きも帰りも猛ダッシュ。

もちろん、真っ暗な状態で寝たことは一度もありません。

この日はじめて寝室を真っ暗にしてみましたが、

えれなちゃん
「消しとくの?」

お母さん
「怖い?」

えれなちゃん
「うん、怖い。ママの顔も見えないし」

ここで、黒のイメージをポジティブに伝える魔法の言葉をスタート。

お母さん
「真っ暗って何色?」

えれなちゃん
「う~ん、なんか暗い」

お母さん
「暗いでしょ?黒ってさ、髪の毛の色と一緒じゃない?」

えれなちゃん
「そうだね」

お母さん
「髪の毛は怖くないでしょ?」

えれなちゃん
「うん…ちっちゃい電気にして」

えれなちゃん、まだまだ怖さが捨てきれません。

ここでお母さんは次の手に。

お母さん
「でも暗いほうがパパの車が帰ってくるのが見えるかもよ?」

えれなちゃん
「どうやって?」

お母さん
「暗いほうが車の電気が見えるから」

えれなちゃん
「う~ん」

お母さん
大丈夫、黒は怖くないよ、色が変わってるだけ

えれなちゃん
「わかった」

お母さん
「おやすみ!」

えれなちゃん
「おやすみ…少し(ドアを)開けておいてね」

お母さん
「うん」

完全に克服とまではいきませんでしたが、初めて暗闇で眠ることができました。

翌朝えれなちゃんは、朝まで真っ暗で寝られたことをおばあちゃんに自慢していたそうです。

カールさん
「想像力を持てば必ず魔法がきいてくる」

モリスの小さな成長

モリスが新しい町に引っ越してきてちょうど1週間。

今日は家族全員でピクニック。

すると、お友だちが滑り台の真ん中で動けないでいます。

そこには一匹のバッタがいました。

モリスはいいことを思いつきました。

モリス
「そのバッタ、赤い靴下を履いてる?」

お友だち
「え?バッタは靴下なんか履かないでしょ?」

モリス
「それならたぶん友だちに貸してあげてるんだよ」

お友だちはニッコリ。

自分が困難を克服したら、今度は人にもそれを教えて助けたい。

そんなふうに成長していくのです。

カールさん
「子どもは本当に良い先生になれる。そして大人は子どもからたくさんのことを学ぶことができる」

ちゃママ感想

子どもの想像力を刺激する。

個人差はありますが、4~5歳くらいまでは想像の世界と現実の世界が混ざりこんでいる時期だといいます。

そんな時期だからこそ、ファンタジーの世界にもっていくことで克服できてしまうのでしょうね。

克服できたという体験は、子どもの自己肯定感を高めます。

「他のこともできるかもしれない」「自分はやればできる」と挑戦する気持ちに繫がっていくので、親は上手に声かけをしていきたいですね。

 

一方、息子のように着ぐるみの仕組みに気がついてしまったような小学生には、ファンタジーでは無理だと思いました;

「自分の好きなマンガの主人公になりきるといい。愉快な音楽を聴きながらやるとより効果的」とはいいますが、わたしはどちらかというと、

「苦手なものは苦手だよね…」

「そのうち慣れるから大丈夫♪」

などと無理して克服するよりも成長を待ってしまいがちなので、何かあった場合はその方法を試してみたいと思いました。

(↑何かあった場合ってどんな場合だろう…と思いながら書いています;)

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